突然電源が入らなくなったBuffalo TeraStation。メルカリで同シリーズの中古本体を購入し、HDDを移植してデータを救出する
弊社では、仕事のデータ保存とバックアップのために、複数台のBuffalo TeraStationを使用しています。
そのうち、サブNASとして長年使用していた「TS3410DN0804」が、ある日突然、まったく起動しなくなりました。
今回は、メルカリで同じTS3410DNシリーズの中古本体を購入し、故障したNASからHDD4台を移植して、無事にデータを救出できた体験談です。
ただし、同じ方法ですべてのNASを復旧できるわけではありません。大切なデータが入っている場合は、操作する前にメーカーやデータ復旧業者へ相談してください。

電源ボタンを押しても完全に無反応
異変に気付いたきっかけは、別のメインNASに表示されたUPS関連の警告でした。
UPS本体を確認しても、警告音は鳴っていません。表示も正常で、電源プラグやブレーカーにも問題はありませんでした。
接続されている機器を順番に確認したところ、サブNASとして使用していたTS3410DN0804の電源が完全に切れていました。
電源ボタンを押しても、
- ランプが点灯しない
- ファンが回らない
- 警告音も鳴らない
- 本体から一切の反応がない
という状態です。
UPSから外し、別のコンセントへ直接つないでも状況は変わりません。
ネットワーク設定の初期化や、復旧用USBメモリーを使用する方法も調べましたが、今回はそもそも本体へ通電していません。
設定やファームウェアではなく、電源ユニットや本体基板など、電源系統の故障である可能性が高そうでした。
バックアップを確認すると、かなり前から止まっていた
TS3410には外付けHDDを接続し、自動バックアップを設定していたつもりでした。
外付けHDDを別のNASへ接続すると、中のデータを見ることはできました。
ところが、バックアップの最終更新日を確認すると、かなり前から自動バックアップが止まっていたことが判明しました。
メインで使うNASを変更してから、サブNASを日常的に確認しなくなったことが原因だと思います。
「バックアップを設定してあるから大丈夫」
そう思い込んでいましたが、設定が残っていることと、実際にバックアップが動作していることは別問題です。
幸い、重要な業務データについては別の保存先にもバックアップしていたため、仕事全体が止まる事態にはなりませんでした。
それでも、バックアップが長期間止まっていた事実にはゾッとしました。
電源ユニットを修理するか、中古本体を探すか
最初は、故障したTS3410の電源ユニットだけを交換できないか検討しました。
しかし、NAS内部の電源部分は、一般的なデスクトップパソコンの電源ユニットのように簡単に交換できるものではありません。
分解して電源基板を扱う作業には、感電や発火、別の部品を壊してしまう危険もあります。
そこで、自分で電源部分を修理するのではなく、正常に動作する同シリーズの中古本体を購入し、古いHDD4台を移植する方法を検討しました。
メルカリでTS3410DN0404を発見
メルカリやインターネットオークションで探したところ、「TS3410DN0404」の中古品を見つけました。
故障したNASは「TS3410DN0804」、出品されていたものは「TS3410DN0404」です。
末尾の型番は異なりますが、どちらも同じTS3410DNシリーズです。主な違いは、製品出荷時に搭載されていたHDDの総容量です。
購入前に、出品者さんへ次の3点を確認しました。
- 電源OFFの状態から正常に起動できること
- SLOT1~4のすべてでHDDを認識できること
- LANポートが正常に使用できること
すべて確認済みとの回答をいただき、約1万円で購入しました。
出品者さんからは「古いHDDを移植してデータを取り出せるかどうかまでは分からない」との説明もありました。
これは当然です。
中古本体が正常でも、古いHDD自体が故障していたり、RAID情報が破損していたりすれば、データを読み出せる保証はありません。
まずは購入時の状態で動作確認
数日後、メルカリで購入したTS3410DN0404が到着しました。
いきなり古いHDDを入れるのではなく、まずは出品時の状態で起動確認を行いました。
電源は正常に入り、NAS Navigator2でも認識されました。管理画面にもアクセスでき、ネットワーク接続にも問題はありません。
一度正常にシャットダウンし、電源を完全に切った状態から再び起動できることも確認しました。
これで、少なくとも購入した本体の電源、基板、LANポートなどは動作していると判断しました。
HDD4台を同じスロットへ移植
いよいよ、故障したTS3410DN0804からHDD4台を取り外し、購入したTS3410DN0404へ移植します。
ここで最も注意したのが、HDDの順番です。
RAIDを構成しているHDDは、元のスロットと同じ位置へ入れる必要があります。
- 元のSLOT1は、購入した本体のSLOT1へ
- 元のSLOT2はSLOT2へ
- 元のSLOT3はSLOT3へ
- 元のSLOT4はSLOT4へ
作業前に両方のNASをシャットダウンし、電源コードを抜きました。
HDDを一度に全部抜いて順番が分からなくならないよう、スロット番号を確認しながら、1台ずつ慎重に移植しました。

起動直後に「未フォーマット」と表示
HDD4台を移植し、祈るような気持ちで電源を入れました。
しばらく待つと、NAS Navigator2に本体が表示されました。
ところが、ドライブの状態には赤い表示で「未フォーマット」と出ています。
「これはアカンかもしれない」
一瞬、そう思いました。
ここでフォーマット、初期化、RAID作成などを実行すると、救出したいデータを自分で消してしまう可能性があります。
何も変更せず、まずWindowsから共有フォルダーを開いてみました。
すると、保存されていたデータへアクセスできました。
すぐに、必要なデータから別の保存先へコピーしました。
しばらく待つとRAID10を正常認識
その後、しばらく待ってからNAS Navigator2を再検索すると、「未フォーマット」の表示が消えました。
RAID10の容量と使用量も正常に表示されています。
どうやら、起動直後でRAIDの認識が完了する前に、NAS Navigator2が状態を取得したため、一時的に「未フォーマット」と表示されていたようです。
最終的に、古いHDD4台のRAID10が購入した中古本体で認識され、保存されていたデータにもアクセスできました。
故障していたのはNAS本体の電源部分で、HDDとRAID情報は無事だった可能性が高そうです。
約1万円の中古本体でデータ救出に成功
今回は、故障したTS3410DN0804からHDD4台を取り外し、メルカリで購入した同シリーズのTS3410DN0404へ同じ順番で移植することで、データを救出できました。
約1万円の中古本体で復旧できたため、結果としては本当に助かりました。
ただし、これはメーカーが保証している正式なデータ復旧方法ではありません。
次のような場合は、同じシリーズの本体へHDDを移植しても、正常に認識できない可能性があります。
- HDD自体が故障している
- 複数のHDDに障害が発生している
- RAID情報やファイルシステムが破損している
- 異なるシリーズや互換性のない本体を使用する
- HDDのスロット順を間違える
- 起動後に初期化やフォーマットを実行してしまう
- RAIDの新規作成や再構築を誤って開始する
絶対に失えないデータが入っている場合は、何度も電源を入れたり、自分で復旧操作を繰り返したりせず、専門のデータ復旧業者へ相談した方が安全です。
RAIDはバックアップではない
今回のトラブルで改めて感じたのは、「RAIDはバックアップではない」ということです。
RAID10を使用していても、NAS本体の故障、誤操作、ウイルス、火災、盗難など、すべてのトラブルからデータを守れるわけではありません。
そして、バックアップも設定しただけでは安心できません。
- 最後にいつ実行されたか
- エラーで停止していないか
- バックアップ先に最新データが存在するか
- 実際にファイルを開けるか
これらを定期的に確認する必要があります。
今後は、バックアップの完了通知や最終実行日時を確認し、重要なデータは複数の場所へ保存する運用を徹底しようと思います。
NASは普段、黙々と動いてくれます。
そのため、正常に動作している間は存在を忘れがちです。
しかし、ある日突然、何の前触れもなく電源が入らなくなることがあります。
今回は中古の同シリーズ本体へHDDを移植することでデータを救出できましたが、「動いているから大丈夫」「バックアップ設定済みだから大丈夫」という思い込みこそ、一番危険なのかもしれません。
投稿者プロフィール
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愛知県北名古屋市に住むたきちゃんの日常。
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仕事や趣味の他各種団体での活動などを書いております。
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